漏水調査ってどんな仕事?現役のプロにインタビュー!

今回は、現役プロに実際にどうやって漏水している場所を見つけているのか、漏水調査の仕事についてお話を伺いました!

1. 漏水調査ってどんな仕事?

普段の生活で気づけない水漏れの原因を見つけるのが漏水調査です。

漏水調査をすることにより水道料金の抑制、修繕工事費の削減につながり、また漏水による水道管の破裂や道路の陥没などの二次災害を未然に防ぐことができます。

上水道などの敷地内外埋設配管・給水管の漏水は地中で発生しているため、漏水調査は“音”で漏水を発見します。
漏水調査には様々な方法がありますが、基本的には水の噴射音「音」を音聴棒という専門の調査機器を使用し、地中内で発生している漏水の流れる音・噴射音を地上から聴き分け特定。また、各現場での管路状況・漏水量などに応じて最適な調査工法(トレーサーガス、赤外線レーダー等)を選定して漏水の確認作業をします。

漏水音は管材質、口径、漏水孔形状、漏水噴出状況、水圧、埋設状況等で変化するため、漏水音の判別は長年の経験からしか培えず、非常に高度な専門性が必要です。

2. 漏水調査の魅力・大変なこと

いちばんの魅力は水道管というライフラインの維持保全に貢献している大変意義ある仕事に従事していることです。

官公庁の水道事業体であれば漏水発見し修繕することで水道水を作り出す為の薬品代や電気代の抑制、また道路陥没などの2次災害の未然防止に結びつきます。そして限りある水資源の有効利用に貢献できる。

民間であれば長年の漏水によって発生した水道料金の高騰を、漏水箇所の発見により解決し施設の延命にも繋がります。

現場で市民の方やお客様から「ありがとう」「助かりました」と声を掛けて頂いたときは漏水調査に従事していて本当に良かったとやりがいを感じます。

社会貢献力があり達成感がある仕事ですが、実際は大変なことのほうが多いかもしれません。

漏水調査では漏れている箇所を音で確認する場合、色々な擬似音があります。

例えば浄化槽や電柱の上にあるトランスの音、車の走行音など様々な擬似音があって、そこから漏水しているところを特定していくのが非常に難しく大変です。なので生活騒音が多い日中よりはどうしても夜間に仕事することが多くなってしまします。

また休日や業務時間外であっても緊急対応しなければならないなど仕事と私生活の境界が曖昧になり、生活リズムも不規則になりやすいので体調管理は難しいです。

3. 漏水調査に向いてる人・向いてない人

漏水調査を行うにあたって耳の良さは必要ですが、本人が持っている性格(性質)によるところが大きいと思います。

漏水箇所を特定するまでのプロセスが重要です。プロセスを一つ一つ検証し細分化出来る方や、ミスを犯した際に原因をしっかり分析出来しミスをしてもそれを次に活かせる向上心がある方は向いていると言えます。

図面・書類整理等の業務も多いので整理整頓が習慣になっている几帳面な方も向いていると思います。

最後に一番大切な要素は使命感(責任感)です。
調査結果次第では管路事故や2次災害等社会生活に直結するような悪影響を与えてしまうので、レスポンシビリティを持った志の高い方が求められます。

仕事に限らず普段から計画を立て行動するのが苦手な方や、質よりもスピードばかり優先する大雑把な方は向いていないと思います。
また、現場によっては毎日数キロ歩いたり、住宅のメータボックスを数百件回ったりと体力的にもきつい仕事なので体力に自信がない方も向いていないかもしれません。

4. 漏水調査で持っていると便利な資格!

漏水調査に必要な資格は主に以下の民間資格があります。

以上のものがありますが、漏水調査をするにあたって水道工事関係の資格、水道維持管理の資格などは持っていると便利な知識です。

例えば「給水装置工事主任技術者」。

水道水を作る仕組み(取水口→浄水場→配水池)や量水器の仕組み等を習得でき、さらに実務調査では受水槽・圧力ポンプ操作のスキルも身に付き、水道という全体像の知識習得としても漏水調査に活かせます。

また民間漏水調査(公共施設・工場等)の現場にて消火栓系統施設を操作する場合もありますので施設概要、消防法等を理解できるので消防設備点検者もおすすめです。

最後に漏水調査でも生命に関わる作業が存在します。

受水槽、貯水槽、水道管地下ピットなど蓋開閉する作業で、酸素欠乏症・硫化水素中毒事故が発生する可能性があります。

これらは死に至る危険作業なので酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者の取得はおすすめです。

おすすめの資格
給水装置工事主任技術者水道工事関連の資格消防関連の資格酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者

5. 漏水調査師になるためには

職種としては特別な資格は必要ありませんが、基本は漏水音で調査するため、漏水量や水圧、埋設状況などにより音の伝わり方が様々であり非常に高度な技術力が求められます。

分かり易い例で説明すると病院の診察で胸に聴診器を当て肺音、心音を聞きますよね?要は水道管の専門医と想像していただければ理解しやすいと思います。

病気かどうかと判断することと基本は同じで、漏水調査では水道管の異常音を調べます。

漏水調査師になるには、この「水」の動く音を覚えなくてはいけません。

もう一つは漏水箇所を特定するということです。「水」の動く音以外でも電気音、浄化槽ブロアー等様々な音があります。

これを聴き分けられるよう習熟し、漏水箇所の正確な位置を特定する。センスも必要ですが箇所特定については、実務経験を積み日々自己研鑽するしか道はありません。

“地道に音を聴くことを継続し、基礎的なスキルを身につけていく”、これが漏水調査師を目指すために必要なことだと思います。

こんな資格もオススメ!